2011年8月15日(月):ヌーバレー
沖縄では旧暦の7月13日から15日(今年は新暦8月12日から14日)までは旧盆。ご先祖様の霊をお迎えし、親戚そろってともにすごすときとされています。
南城市各地でも祖先の霊を供養するエイサーが行われます。8月14日前後の夜、市内で車を走らせればエイサーをしながら道を練り歩く「道ジュネー」に会えるかもしれません。
さて、旧盆を終えた翌日の旧暦7月16日(今年は新暦8月15日)、ヌーバレーと呼ばれる行事が行われます。南城市内では知名区、久手堅区、安座真区が有名です。
このヌーバレー。多彩な伝統芸能をみんなで楽しむ行事なのですが、一説には旧盆中に供養されなかった無縁仏をあの世へ帰す神事であるとも言われています。
ヌーバレーの中でも最大規模の知名ヌーバレーでは、特設ステージで例年30近い演目が地域住民の手によって披露されます。
みんながみんな踊りのプロではありません。ただそこで生活している住民なのですが、その芸達者ぶりには目を見張ります。
衣装や化粧にも注目。特に衣装は地域の中で財産としてたいせつにされており、洗濯だけでも高額なのだとか。
終盤、蝶に扮した青年が踊る「胡蝶の舞」では、コサックダンスさながらきつい姿勢で踊り続ける若者らを住民が鼓舞し、盛り上がりは最高潮に達します。
久手堅のヌーバレーのハイライトは「鏡の割」という組踊。母と子の情愛を描いたこの物語に、地域住民も涙します。こういった伝統芸能の他にも、フラサークルのダンスなど、形にとらわれず楽しんでいる雰囲気が心地よいのです。
このように夜は舞台で盛り上がりますが、実はその日中には大事な儀式が執り行われていたりします。地域内の拝所を御願して回る道ジュネーです。
安座真区ではユニークな弥勒が登場したりもします。地区によっては旗頭を担ぎ、鐘の音で気勢をあげたりもします。
これだけの行事を地域だけで創り上げるという力強さに、見た人は誰もが感動をします。南城市でしか見ることのできないコミュニティーの結束力をしかと見に行こう!
2011年08月12日 カテゴリ お知らせ